カウンター
ワイルドスピード
愛の対義語が憎であるのなら
愛車の反対は憎車となるのだろうか
俺は憎車を走らせる
高速道路
巡航速度およそ120キロ
今日は神戸で研修があるため、今走っている訳だが…
しかし
時間にギリギリであった
故に俺は目の前を走るイキった感じの白いマークツーを追い越した
イキっているとするのはその中古屋で30万そこらで恐らく買ったであろう小汚さと
フロントガラスに取り付けた頭の悪そうなアクセサリーからも伺い知れた(フロントガラスへの異物の取り付けはドラレコを除き道路運送車両法違反である)
極めつけは車の窓から何故か手を出してヒラヒラさせたあの行為!
こんなイキりはソッとしておくのが一番
しかし急いでいた俺は…
憎車のアクセルを思い切り踏み込んだ!
某ムショで組み立てられた1200ccのエンジンが唸り
燃費はいいが加速性能としては劣るCVTがフル回転する…!!
140キロほどだろうか
俺は一気にそのイキった白いマークツーを追い越した
このスピードで行けば神戸の研修にも間に合いそうだな…
なんて思っていたのも束の間
俺の後方からクラクションのけたたましい音が鳴り響くではないか!!
俺が浴びたクラクションの最長記録である
何があったのかと見ると後ろの白いマークツーが猛追してくるではないか!!
俺に追い越されたのがカンに触ったのだろうか
車の蛇行させ、クラクションをずっと鳴らしながら猛スピードで向かってくる…!!
(ま、まずい…これ、ガチのあおり運転や…!こ、殺される…!!?)
憎車のアクセルを更に踏み込む俺…!!
エンジンの回転数を示すタコメーターの針ははレッドゾーンの手前まで来ているがお構いなしだ!
俺が!
俺たちが!
この手で!
あのムショで!
作ったこの車が!!
壊れるわけなんかねえッ!!!
そのままカーチェイスを繰り広げること数十秒…
おお!
タイミング良く、高速の下り口が見えてきた!
俺はハンドルを左に切る
食らえ…!
これが左ひねり込みというやつだ…!!
大東亜戦争で連合国軍を苦しめた零戦の左ひねり込み…
それになぞらえた左折だ
なんて言えば格好は良いが
なんて言えば格好は良いが
勢いよく左折を決めたせいで憎車が横転しそうになる
車内のものは散乱し
俺自身もGで体が押さえつけられる…
が!
今はそんなことどうでも良い!
それよりもあいつだ…!!
あいつ…ミラーで白いマークツー…否敵機を確認する
流石に高速を降りてまで俺を追いかけようとは思わなかったのか、そのまま走り去っていくではないか
た、助かった…
安堵とともにブレーキをグッと踏み付ける
悲しいことに前後ともに制動力の弱いドラムブレーキが前後ともに付いているため、これくらいしないとダメなのだ
そうして俺は無事料金所に辿り着き…
料金所のおっちゃんに涼しい顔をして通行券を渡した
そう
あの程度の手合、この俺からすればなんてことないのさ
つうことでつづけ
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