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カオスの海で泳ぎたい
「何か面白いこと起きろ!!」
高校くらいからだろうか
常に常に強くそう願うようになったのは
そんな俺の思いに答えるように・・・
俺の身にはよくネタが降り注ぐ
今回もそんな話である
・・・
「そろそろ襟足が伸びてくる頃だと思いますが、年末に向けてスッキリさせておきませんか?もちろん、無料で切りますよ!玄関先でチャチャッと切れば終わりますから!」
12月某日
たまに髪を切ってもらっている人からラインが来た
フリーのスタイリストとかいう50歳のおばさん・・・
初めて自己紹介されたとき、スタイリストという言葉の意味さえ俺には分からなかったが・・・
ファッションショー、雑誌、テレビ、映画、コンサートなどのメディアやイベントで、モデルやタレントの服や小物をコーディネートする職業
を指すらしい
このおばさんとは同じ居合の道場に通っており・・・
今年の夏くらいから、自宅兼仕事場で髪を切ってもらっている
ちなみに居合の素質、センスはともに全く無い
さてさて、話は冒頭に戻るが、
正直、髪を切る必要は現時点では一切感じていなかった
が
0円ということなら、切ってもらった方が良いだろう!
ということで、俺は髪を切ってもらうことにした
フリーのスタイリストとかいう50歳のおばさんの家は近い
歩いて10分程で到着した
家に着くと、早速中に通される
(アレ・・・玄関先でテキトーに切るって話では・・・??)
まあいいか
別に他に予定もないしな
促されるまま・・・自宅3階の仕事場スペースに通された
ここには何度か来ている
マネキンやら、衣装やら、カツラやら・・・
スタイリストを自称しているだけはあって、色んなアイテムが置かれている5畳ほどの部屋
「ささ、どうぞどうぞ」
フリーのスタイリストとかいう50歳のおばさんに従い、鏡の前に設置された椅子に座る
首にタオルを巻き・・・
床屋のポンチョのようなカバーを装着させられた後・・・
散髪が始まった
黙っているのも体裁が悪いので、無理矢理世間話をする俺
かつて営業をしていた頃は、世間話をするなど、しょっちゅうやっていたが・・・
今はだいぶ能力が落ちてしまった
営業を辞めて良かったと基本的には思っているが、こういうときはちょっとだけ後悔する
フリーのスタイリストとかいう50歳のおばさんの方はどうなのだろうか?
俺が費やしているほど、世間話に労力は使ってい無さそうだが・・・
なんて考えていると
「Mさんは眼鏡を買うとき、どうしているんですか?」
眼鏡の話になった
読者諸君は知っていると思うが・・・
俺は重度の近眼であり、眼鏡を外すとほとんど何も見えない
故に眼鏡を買うときに試着をしても、自分では何も見えず・・・
結局は店員さんの勧められるがままで買っている
そんな話をかいつまんで話すと
「今度うちの主人と眼鏡とか服を見に行きません?ウィンドウショッピング的な感じで!」
・・・!?
今・・・なんか・・・
良く分からないお誘い受けたくないか俺!?
「あ・・・えっと・・・」
リアクションに窮する俺
今までのどうでも良さそうな話って、全部このための前フリだったの!?
「うちの主人が今度眼鏡を買うことになったんですが、そのときにMさんも誘ってみたいなーって、この間夫婦で話していたんです!」
(!?!?!?)
ますますよく分からない
この人の主人が眼鏡を買うのは分かる
が
そこに俺が登場するの!?!?
この家では、夫婦の会話の中に俺が普通に登場しているの!?
そんなこと・・・あるか!?
(カオスすぎるだろ・・・)
うっすらと恐怖すら感じるほどのカオス
しかし!!!
(おもしれえ・・・!!)
カオスの海で泳ぎたい
破滅願望にも似たこの思い、衝動をどうにも抑えることができない
「ぜひ・・・!!よろしくお願いします!」
ということで
日時は未定だが
今度、フリーのスタイリストとかいう50歳のおばさんとそのご主人と俺とで、なんか買い物に行くことになった
つづく!!
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