イカれている、とかクレイジーだとか
今まで言われまくってきた俺が
ガチで脳の検査を受けることになるとは・・・
何と皮肉なことだろうか
マンガに出てくる金庫のような鋼鉄製のドアを前に、俺はそんなことを考えていた
この向こうにはMRIがある
というわけで俺は今日、病院へ来ていた
脳神経内科
行くのが始めてのセクションである
ここんところ、数日おきに激しい頭痛が起きている
昨日だってまた頭痛
食べたばかりの晩飯を便器の中に流し込む羽目になってしまった
こんなことは初めてである
故に病院でガチの検査を受けることにしたのだ
という前置きがあってのMRI
映画「ヴェノム」に出てくる異星人はMRIの周波数の音が大の苦手なのだが
俺は受けても大丈夫なのだろうか
実は俺にはヴェノムがいて、そいつが反応してしまったり・・・
なんて思いながら、ベットの上に横たわる
が
渡された耳栓がなかなかハマらない
左は良いのだが、右耳にうまくフィットしないのだ
かなり強引に耳栓をねじ込み
更に耳当ても装着する
MRIはかなりうるさいらしいのだ
さっきも、鉄の扉越しに結構音してたもんな・・・
そうして、俺はトンネルのような機械の中へ入れられた
なんだか、火葬場のようだ
火葬される人の気持ちとはこんなものなのだろうか
いや、火葬場の中の人間に意識なんてないか・・・
どうでもいいことを考えているとやがて、MRIが動き出す
ちなみにこいつは、テーマパークやなんかの大人気アトラクションに引けを取らない!
というのも、朝9時に病院へ行き
そこで告げられたこいつの開始予定は11時!
2時間待ちなのである
まあ実際は40分くらいで俺の番は来たのだが・・・
こんなに楽しくないアトラクションが他にあるだろうか
しかし・・・
話には聞いていたが
こいつはうるさい
まあアトラクションとは得てしてうるさいものなんだろうが
一種類の大きい音がする、というより
10種類くらいの音が出ているんじゃないだろうか
いろんな音が変わるがわる発生するうるささである
ブザーのような音
ノックするような音
ドラムのような音
地響きのような音
耳栓と耳当てをしてもこれだ
ほんとはもっとすごい音なのだろう
体がびりびりするのは電磁波のせいか?
それとも音のせい?
よく分からなかった
異常が見つかったらどうしよう・・・
いや、検査して何もなしっていうのも、それはそれで嫌なような・・・
MRIの時間はおよそ20分
やること自体は何もなく、暇ではあるのだが
俺の頭の中はそんなジレンマでいっぱいである
というかこの間、脳の検査を受ける夢を見たような・・・?
あれは予知夢?それとも俺の気のせいか??
そんなこんなでMRIは終わり・・・
俺の中のヴェノムが覚醒する、なんてこともなく
しばらくした後、医者の所に呼び出された
コンピューターには俺の脳の画像
当然ながら、俺には見ても全然分からなかった
「こうした頭痛は初めてのことですか?」
先生の質問が始まり・・・
答える俺
片頭痛が左右交互に起きることや
3~4日置きに発生すること
頭痛の前に視界に模様が見えること
そんなことを話した
やがて俺の脳の画像へと話はうつる
「MRIの結果も特に問題なかったんでね」
まじか
良かった・・・のか?
いや、それなら俺のこの頭痛は何だ!?
そう思っていると
「原因は分かっていないのですが、男性だけ、人生のある一定期間において頭痛がクラスターのように頻発することがあるんですよ」
頭痛の・・・クラスター・・・?
ともすれば、あれがまた起きるってことか・・・
やばい
考えるだけでゾッっとする
「しかし、まだ今回初診ということもあるので、ちょっと薬を出して様子を見ようと思います」
という感じで片頭痛専用の薬を貰い
俺は帰った
淘汰の野郎・・・いよいよ俺を物理的な手段で殺しにきやがったか?
どうなる俺
このブログが俺の頭痛と通院日記になることは誰も望んじゃいないぜ?
ネタの神様・・・
どうか助けてくれ
つづく