公開結社豪泣部

売れない！！

そう

４月、いや３月末くらいから車がほとんど売れていない

店長がいつになくやばいやばいと連呼している

まあ元々この黒営業所は立地が良く、ホイホイ今まで売れてきた店舗だからなあ

それが売れてないから、こういう状況に慣れていないんだろう

俺は違う

俺は白い営業所で全く売れていない状態を日常的に味わってきているから、別に何も危機感など感じない

「今週も一台も売れへんかったなー。あ、ワシ今月もゼロ台やー。あははははー」

こんな感じで一台も売れてないのに、参ったなー、あははー、程度で流す上司を傍で見てきた

しかし店長はそうではないのだろう

まあ立場上、参ったなーで片付けられないというのもあるのだろうが

しかし今月どーなんのかなー

つうことでつづく

データベースを漁りまくって、ぼろい車に乗っているやつに買い替えを促す電話をかけまくっているぜ

こういうテクニック本てどの程度使えるのだろうか・・・

会社から帰って、ちょっとするとすぐに寝落ちしてしまう

黒い営業所が暇になってきたとはいえ、なんやかんやで結構疲れるのだ

しかし

俺にはやるべきことがある

そう！

転職のためにやらなくてはいけないことがあるのだ！

なのにいつも気が付くと寝落ちしている

これはだめだ



つうことで俺は走ることにした

理屈は簡単である

毎朝ランニングをして、体力をつけることで仕事でＨＰの大半をしゃぶりつくされてしまう状態から脱する、というもの

ああ

ムショにいたころに比べれば、今の生活なんて大したことないはずなのに、なんでこんなに眠いんだ

かなん

つうことでつづく

俺が職歴アリだと分かった途端、テンションが下がった面接官

おいおいおい

何だこれ

まるで俺が悪いみたいな感じではないか

俺はたまらず口を開いた

御社の募集要項には職歴の有無は問いませんとありましたので、何も問題はないと思いますが？

そう聞くと、ええそうなのですが・・・と歯切れの悪い返事が返ってきた

何だよこいつ

鬱陶しいな

言いたいことがあるなら言えよ

とまあそんな感じでそっから先は冷めた感じのやりとりになり

予定時間よりも早く面接は終了

俺の勝負は終わった

しかしあれだな

みんなバージンが好きやな

つうか転職の難しさからすれば新卒採用って神やな

何の経験やスキルが無くても、ただ単にそれが新卒というだけでありとあらゆる会社を無条件で受けられる

まあ理系の場合は専攻と被ってないといけないんだろうが、文系だと専攻もクソもねえ

そう考えると実にすごいシステムである

いいのか悪いのかは知らんけど

で、話を戻すとその後、面接を終えた俺は私服に着替え

何食わぬ顔で会社の花見に途中参加してきたナ☆

俺もずいぶんと図太くなったものである

つうことで

つづく！

面接官は二人

オッサン×２である

よくある構図だな

さてさて

一発目の質問は何だろうか

そう思っていると

それでは志望動機をお願いします

定番のやつがきた

が

俺は志望動機をしゃべる練習をしようしようと思って、すっかり忘れていた

まずい

こうなったらもう

アドリブである！！

俺は頭の中に残っている志望動機を無理やり出力し、

それっぽく誤魔化した

ああ

何やってるんだ俺

こんな低レベルなところで躓いてどうする！？

面接官の追求は続く

当社のベンチャー気質なところに関心を抱いたということですが、ベンチャーの何が良いのですか？

嗚呼

懐かしいなこの感じ

言葉の解釈と定義をひたすらこねくり回すこの感覚

これぞ面接、という感じである

そんなことを思いながら、俺もそれっぽい美辞麗句で面接官の切り込みを頑張って誤魔化す！

そうしていよいよやってきた

俺の経歴に関する話！

大学を卒業されて今で丸一年が経過しますが、その間は何をされていたのですか？

もっともな質問である

というかこれが一番最初に来るかと思っていたのに、結構後だったな

なんてぼんやりと考えながら、俺は用意しておいた答えを述べる

「社会人として働いています。」

俺がそう答えた瞬間

「！？」

明らかに面接官はビビった

なんだか部屋の温度が下がった気がした

面接官の顔から、俺に対する興味が急速に失われていくのが分かった

明らかに萎えている

さっきまで前のめりで俺の偽りの自己PRや志望動機を聞いていたのに

今は椅子の背もたれに体を預けているではないか！

おいおいおいおい

どうなるんだこれ

つうことで

つづく！

朝６時

起きて履歴書を書く

そう

今日は面接×２である

しかし俺はまだ提出しないといけない履歴書を書いていなかった

故の６時

そして履歴書がひと段落着くと俺は早速家を出た

さてさて

朝９時

指定された会場に３０分前に到着

てきとうに周囲の就活生と話す

勿論俺は大学四年生の就活生という体である

実情を打ち明けるのはかなりめんどうくさいからな

ああ

しかし、この今俺と話しているこいつ

俺が実は社会人だって知ったらどんな顔するんだろう

きっとすごく驚くんだろうな

でもそんなことには一切気が付かずに、俺を大学生だと思っている

面白いなあ

そんなこんなで定刻になり

面接スタート！

と

思いきや・・・

どうやら今日は面接ではなく、グループデスカッションになったらしい

ええ

面接の練習のつもりで来たのに！

壮絶な肩透かしを食らってしまった

と、いうことでグループデスカッションをいつも通りにやって、今日の面接予定は一つ終了

昼からの面接に備え、昼飯を食いながら理論武装をする

そうしてやってきた１４時００分

待ちに待った個人面接の時間が来た

俺は面接室のドアを３回ノックし、その無駄に重い扉を開けた

つうことでつづく！