公開結社豪泣部

うつのアプローチは基本的に二つ

薬とカウンセリングである

薬の場合は脳の感覚を麻痺させることで、ストレスを感じにくくさせることができる

ストレスを感じなければうつになることもないからな

そしてカウンセリングはうつの考え方とか価値観を変えていくことで、ストレスに負けないような思考づくりを行うというもの

なのだが俺は今回、薬は使わないことにした

副作用が結構あるらしい

例えばそう、ストレスを感じにくくさせるために脳の感覚を麻痺させる、ということは裏を返せば頭がぼーっとするとかものすごい眠気を感じる、ということであるからだ

俺は来月公務員試験を受ける身

頭がぼーっとしたり眠たくなったりするのはまずい

ということで薬はなし！

カウンセリングを行うことになった

つうことで俺のうつの話はこれで大体終わり

最後にこいつを貼っておく

うつのチェックリストな

俺は最後の２つ以外のチェック項目は全て当てはまっている

みんなもやばいと思ったらすぐに精神科に行くんだぜ

病院に行っただけで何だかすごく気が楽になる（体験談）

つうことでつづく

「学生時代を思い返してほしいんですが、得意な科目と不得意な科目が明確に分かれていませんでしたか？

例えば数学はできるけど、英語は全然だめ、みたいな」

俺は医師のこの言葉に衝撃を受けた

おいおいおい

何で分かるんだよ

俺は国語は得意だったが数学はめっぽうだめだった

何も勉強に限った話ではない

得手不得手のギャップが激しい

どうやらこれも俺の脳をスキャンした結果から読み取れたことらしい

かがくのちからってすげー！

医師は続ける

「簡単にいうと、普通の人の能力値が〇だとすると、あなたのは△なんです。

この〇と△の面積は同じ。

同じなんですが、得意なことと不得意なことの差が激しい、ということなんですね」

嗚呼

死ぬほどわかるわ

用は俺のパラメータが尖っているってことでしょ



ポケモンの能力値のグラフのようなイメージだろうか

攻撃はずば抜けているが素早さが致命的に遅い、とか

俺は例えるならばそういう類の人間

さて

この話を踏まえた上で

俺がうつになった原因なのだが

「あなたの場合、今の仕事は「やりたいこと」でもないし「得意なこと」でもない。

そして不得意なことが徹底的に不得意なＭさんにとって、今の環境はものすごいストレスになっているんです。

だからうつになってしまった」

おお・・・

全ての謎が解けた

そうだ

全くもってそうだ

自動車販売、だなんて俺は死んでもやりたくないと思っているし

それに実際、この仕事は俺にとって苦手なことこの上ない

さて

原因が分かったところで今後、どうするかについてだが

これから先はつづく

俺の脳がスキャンされ

待つこと数分

俺は医師から呼ばれた

嗚呼

いよいよだ

俺がうつなのかどうか

半年間、悩んできたけどここらではっきりさせようじゃないか

覚悟を決めて俺は医師のいる部屋へと入った

・・・

３０代前半くらいだろうか

感じの良い男が座っていた

簡単に挨拶をして、いざ本題へ

俺の脳をスキャンした結果の書かれた紙を差し出される

これは前頭葉に流れる血流量のグラフらしい

前頭葉・・・つまり人間のテンションや判断能力とかを司っている部位

うつの人は強いストレスにさらされ続けることで、この部分の血流量が少なくなってしまい、それで気分が落ち込んだり頭がボンヤリしたりテンションがおかしくなったりするらしい

そんな前頭葉なのだが

俺のそれは血流が普通の人と比べ、明らかに低迷していた

これはうつの人と同じ形のグラフです

そういわれた

そうか

やっぱり、そうだったんだな

そんならもっともっと早く来ればよかった

そうすりゃ今頃、もっと楽になれていたかもしれないのに

精神科って聞くとやばいやつが跳梁跋扈しているイメージがあったが

来てみると普通である

さて

話を戻そう

ではなぜ俺がうつになったのか

といきたいところだが

つづく！

正直言ってずっと気になっていた

半年くらい前にストレスチェックで抑うつと診断されて以来、である

しかしながら

うつ病について調べてみると結構該当する症状があり

かといって精神科へ行くのも気が引ける

そんな状態を半年近く引きずっていた俺であるが

遂に意を決した

そう

ここは梅田

俺は今日某メンタルクリニックへ来ていた

どうしてわざわざ梅田まで来たのか

それは後から教えよう

さてさて

びびりながら入る

ホテルのロビーのようなところ

なんかあんまり病院ぽくないなここ

あえてそういう風にしているんだろうか

そんなことを思いながら

受付のおねーさんに保険証を渡し

渡された問診票を書いた

自分自身に対する罪悪感で常に胸が圧迫されており、とても苦しいこと

それが原因で仕事にも支障が出ていること

たまに指先を動かすのがひどく面倒になり、スマホの操作さえできなくなること

おおむねそんな感じ

そして・・・

本日のメインイベント

俺がわざわざ梅田まで来た理由

そう

この脳をスキャンする装置

光なんとかってやつ

こいつを使い、脳内の血流とかを計測することでうつ病かどうかが客観的に分かる・・・らしい



俺は検査員みたいな女から渡されたヘッドギアをかぶり

質問に答えた

何でも質問に答えているときの脳内の状態が鍵らしい

質問は至って簡単だ

「は」から始まる言葉を挙げてください

「え」から始まる言葉を挙げてください

そんなのを三回くらい繰り返す

そうして・・・

俺の脳はスキャンされてしまった

誰にも見せたことなかったのに

あっさりと見られてしまった

嗚呼

しかしどうなることやら

俺はやはりうつなのか・・・？

白黒はっきり付けようじゃないか

つうことでつづく

自動車ディーラーの仕事は何も車の販売だけではない

平日もやることがある

結構あるのだ

そう

電話や訪問で車検の予約を集めてきたり

整備でやってきた客の相手をしたり

自動車保険の更新の手続きをしたり

そんなこんなで今日は木曜日

俺は店長とともに車検の予約をゲットするための訪問活動に出ていた

どうやら最近、車検の入庫台数が伸び悩んでいるらしい

店長はいつにもまして気合が入っていた

車で一軒一軒客の家まで向かい

インターホンを押す

客が出てきてくれたらラッキー

さらにそこで車検の予約をしてくれたら超絶ラッキー

大体は門前払いを食らうか、それとも留守かのどちらかである

そんな風にして一日が終わった

まあでも訪問はまだ楽な部類である

結果が出せなくても客が不在だったとか、そうやって言い訳がしやすいからな

とまあこんな感じの一日でした

つづく