公開結社豪泣部

実を言うとおとんは、俺が公務員になるのをあまり快く思っていなかった

世間一般には公務員と言うと、親からは歓迎されるイメージがある

が

「大災害が起きたらどうする？」

おとん曰く・・・阪神淡路大震災のとき、災害対応がやばすぎて自殺した職員がいるとか・・・

昨今の災害は激甚化しており、自分の身にそのようなことが降り注ぐかもしれない、と

とはいえ・・・

京都は古来より、天災の少ない町である

故に、まあ大丈夫だろう、とタカを括っていた・・・

・・・

そして本日

俺は課長に呼び出されていた

・・・嫌な予感がする

「単刀直入に言うとね？君に次の災害派遣に出てもらいたいと思ってるんやわ？」

健康な独身男性、というので白羽の矢が立ったらしい

例の能登半島地震である

そうか・・・

京都が災害に見舞われなくても、他県が食らえば動員が掛かるんやな・・・

おとんの懸念は現実となった

ちなみに・・・

前回の災害派遣は広報課内で志願者がいなかったこと、また他部門から想像を上回るメンバーが集まったことから、免除となった

が