公開結社豪泣部

６月某日・・・

「昇任試験の申込用紙を送ります。記入の後、返信してください」

本来、昇任試験の受験は任意であるが・・・

完全に受ける体で課長からメールが送られてきた

正直、昇任なんてしてもしなくても良いが・・・

流石に会社に入ったばかりなのに、出世に興味ありません、なんて風にするのも体裁が悪い



ということもあり、俺は受けることにした

まあ・・・

課長代理との人事面談のときにも出世について聞かれたが・・・

そこでも取り敢えず、体裁を気にして出世に興味があるフリをした

そういう背景もある

ちなみに・・・

前の会社では俺は人事コンサルティング系の部門にいた訳だが

そこで知ったのは、「中高年の平社員」がうつになりやすいということ

最近、出世を嫌がる人間が多いと聞くが・・・

将来うつになったりしないのだろうか

まあそれはさておき

昇任試験はAとBがある

俺が今回受けるのはA試験

いわゆるペーパーテストで、行政法だの地公法だの憲法だのの法律の知識を問うテストである

B試験はAをパスしたものが受けられる試験で、こっちは記述や面接試験らしい

「あなたは仕事でこんな場面に直面した時、どう対処しますか？」

的な実務的なテストらしい

この双方に合格すると主任に

そして主任昇格後、何年か経つと係長になる

そんなA試験を俺は受けることになった

が

（やる気がしねえ・・・）

驚くほどにやる気が出ない

落ちたらカッコ悪いな・・・と思うものの

頑張って勉強するほどの気概もない

そも

これは法学部出身のやつに圧倒的なアドバンテージがあるのではないか？？

不公平な気がする

まあ尤も、（経済学部出身の俺だが）経済学の試験なら突破できるのか？と聞かれれば、当然答えはNOなのだが

合格するのは上位３０％

地味に厳しい判定である

既に試験に合格したことのある広報室の女は

「参考書の内容を脳死で覚えれば受かりますよ！！」

と言っていたが

（脳死で覚えるって何・・・）

あまり参考にならなかった

そんなこんなで迎えた試験当日

京都市内の某私立大学が会場

試験直前になってもイマイチ参考書を開いて追い込みとかをする気にもなれず・・・

非常にボンヤリした気持ちのまま・・・

試験が始まった

問題冊子を開く

「次の内、地公法交付税について正しく記載したものはどれか」

地方交付税・・・

国から貰えるお小遣いであるが・・・

（それ以上のことは分からん・・・）

国庫支出金・・・？

なんか受験生の頃に見たような単語であるが

どっちがどういう性質があるか？と聞かれると

（サッパリ分からん・・・！！）

と

全問、そんな感じのまま何となく回答を済ませ・・・

試験は終了した

結果は９月上旬に発表らしい

果たして受かるのか俺？！

つうことでつづく