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201通目(多分)のラブレター

「Mさん!人事部からのメール見ましたか!?」
俺が出社するやいなや
血相を変えて話し掛けられた
声の主は…
Aさんであるこのブログで度々登場している人だ
みなさんお馴染みであろう
話を戻すと
Aさんの好きな総務の人が辞めることになったのである
そしてなんと今日が最終出社日なのだ
Aさんはこの総務の人が前々から好きで
「今日、総務の人と話しちゃいました!!あの人めっちゃ可愛くないですか?!」
こんな風にことあるごとに俺に報告してきていた
あの総務の人、そんなに美人だったかな・・・
背の高いスラっとした人だが
おっぱいが壊滅的に貧しいので、俺はあまり好みではなかった
「かくなるうえは!やるしかありません!!」
俺が総務の人のおっぱいについて想起している内に
Aさんは何やら意気込んでいた
嫌な予感がするな・・・
そしてその予感は
次の瞬間、予言となってしまった
「総務の人にラブレターを書きます!!」
(!?)
まじかよ
行動力の塊じゃねえか
しかし、確か総務の人、既婚者だったような・・・
結婚指輪をしているのを以前、見た気がする
だが
野暮なことは言うまい
いや、情報通のAさんならそれくらい知っている可能性だってあるが・・・
きっと、この人はそんなことでは立ち止まらない!!
「あ~!こんなことになるんなら、家から封筒持ってくれば良かった!スヌーピーのやつ!!」
頭を抱えるAさん
しかし、無いものはどうしようもない
しゃーなしだが、会社のロゴが入った封筒を使うことになった
「こうして僕はまた、新しい黒歴史を作るのです・・・」
笑っているような
自嘲しているような
そんなセリフとともに、決意を固めるAさん
「今日のメインミッションは決まりましたね!」
俺がそう言うと、
「声が大きいですよ!しー!シーッ!!」
人差し指を立て、静かにするジェスチャーをされた
てなワケで
Aさんのラブレター制作が始まった
無論
がっつり勤務時間中である
相変わらず最強である
「しかしですね・・・」
神妙な顔をして、新しい話を切り出される
今度は何を言われるのだろうか
「僕は今までに、恐らくですが200通くらいはラブレターを書いているんですよ」
(!?)
まじかよ
ちなみにだが、俺は書いたことがない
「ヨドバシカメラの店員さんとか、ここの女性社員の方とか・・・」
ラブレターを会社の女に渡すのはどうやら初めてではないらしい
会社でラブレターってまあまあなレアイベントだと俺は思うのだが
どうやらここの会社では違うらしかった
その割には
「女性とうまく話せないのですが、どうすれば良いですか??」
なんてことを俺に相談してきたり
全くもってAさんはよく分からない
かくして
午前中ほぼ丸々を使い
Aさんはラブレターを完成させていた
「これを!今から渡してきます!!」
昼休みが始まり
いつものように牛丼屋に行こうとした俺の前に
封筒を握りしめたAさんが現れた
うちの会社のロゴが入った可愛げもへったくれもない封筒に
鮮やかなライトブルーの文字で宛名が書いてある
「はい!お願いします!!」
何をお願いするのか、自分で言いながらもサッパリ分からなかったが
Aさんは総務部の執務室へと向かっていった
・・・
それから昼休みが終わり
13時過ぎ頃
Aさんからメールがきた
「総務の人にラブレターを渡してきました!喜んでくれていたかどうかは分かりませんが、僕の自己満は叶えられました!応援してくださり、ありがとうございました!!」
ラブレターを渡して喜んでくれたかどうか分からないって
100%、相手は困惑してるだろそれ・・・
とはいえ、そんなことは言わない
今日が最後の出社日なのだ
何をしたっていいじゃないか
「さっき転職サイト見たら、早速総務の求人掲載されてましたよ!次はもっと可愛い人が入ってくるといいですね!!」
とりあえず、ジョークでオチを付けることにした
つうことでAさんの201通目くらいのラブレター作戦は終わった
つづく!!
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