カウンター
追及
午前8時50分
連休明けの今日・・・
人によっては夏休みなのかも知れないが
俺は普通に出勤していた
今日もつまんねえ一日が始まるぜ・・・
そんなことを思っていた矢先
まさか、この直後にあんなことが起きるとは、このときは予想だにしなかった
「あ!Mさん!おはようございます!」
俺が登場したのを確認するや否や
Aさんが声を掛けてきた
Aさん・・・
ヨドバシカメラのポイントを18万9千円分も貯めているポイント亡者の変な人である
「あ、どうも。はよざいます」
俺も挨拶をする
「三連休、何されたんですか?ワイスピ行くかもって言うてはりましたよね!いつ行ったんですか??」
よく覚えていらっしゃるな・・・
しかし三連休か・・・
最大のコンテンツは言うまでもなく、俺を再び絶望の底へと叩きつけたあの件なのだが
それは言うまい
そもそも、土曜日に元交際相手の女と会う件はAさんにも話していないのだ
そんなことを思いながら
「日曜日に行きましたよ、家族でね」
そう答えた
Aさんはすかさず次弾を装填する
「ほかの日は何されたんです?」
Aさんはニコニコしているが
俺は内心、話が良くない方向へと進みつつあることに懸念を覚えていた
「ええっと、月曜日は台風とか来ていたので、家でおとなしくしていましたよ」
マスク越しでは伝わらないかもしれないが、俺は作り笑いをして答える
だが
「じゃあ・・・土曜日は何をされたんです?」
突然、Aさんの眼光が鋭くなった
「え・・・」
何だこれ
Aさん、もしかして土曜日に俺に何かあったことに・・・
勘付いている・・・!?
「土曜日は、何をされたんですか・・・!!」
更に勢いを増す眼光
その往年の名探偵のような、怪しい光に貫かれながら
俺は考える
・・・
ああ、そうか
三連休にあった出来事を話すときって普通、時系列順に話すよな
それを俺が不自然に月曜日の話をしだしたから、それに勘付いたのか・・・!
俺がそうやって言葉に詰まっている間に
気が付けば、Aさんの向かいの席のよく知らないヤツまで、さり気に俺の方をガン見していた
(お前は関係ないだろ・・・!!)
しかしながら、この瞬時に形成されたフォーメーションの前に
俺は成す術を持たなかった
「ど、土曜日は以前交際していた方と会ってきました・・・かき氷とか食べに」
俺が観念し
そう告げた途端
Aさんの目がカッと見開かれる!!
「かぁ~!Mさんもスミに置けないですね~!!それで、誰が最初に言い出したんですかそれ!?」
顔は笑っているが、目つきは相変わらず鋭い!!
「私です、久しぶりに会ってみないか・・・的な」
でもですね、と俺が続けようとするよりも前に
Aさんが話す
「優し~!それで来てくれるなんて優しい方ですね!」
や、優しい・・・?
まあ確かに、事実だけを集めて考えるのであれば、そう言えるのかも知れないが
どうも俺は腑に落ちなかった
だが、そんな俺をAさんは待ってくれない
「それで!?かき氷は何味を食べたんですか!?」
すかさず
目的のよく分からない質問が来た
「グレープフルーツ味です」
とりあえず答えた
さあ、今度こそ言うぞ
折角会ったにもかかわらず、俺がひどくがっかりしてしまったこと
この話の要はそこなんだから・・・!
そう思い、声を出すために息を吸い込む
が
またもAさんのほうが速い!!!
「それで!?そのあとはどうしたんですか!?」
何でこんなに興味津々なんだろう
そう思いながらも答える
「茶店に行きましたよ」
でもですね、と
言いかけた俺の言葉はまたもさえぎられる
「それは誰が言い出したんですか?!Mさんですか!?」
どうやらずっとAさんのターンのようだ・・・
逃げられない!
「いえ、向こうです。おしゃれな喫茶店があるから行きたいって言ってきて・・・」
あいつはどうせ
スカした茶店でスカした写真を撮り
イン「スカ」グラムでイキりたかっただけである
なのだが
「え、優し!そんな提案までしてくれるんですね!!」
またもAさんは壮大な勘違いをした
俺は訂正したい!
ただちに!
その認識を・・・!!
そうだ
次こそは言うぞ!
Aさんの言葉を遮ってでも・・・!!
決意を新たに俺は口を開こうとする
が!
「~♪」
その刹那
始業のベルが鳴った
「あ、もう始業の時間ですね!それでは、本日もよろしくお願いします~」
先ほどの眼光はどこへやら
Aさんはニコニコ顔に戻っていた
(まさか、全て計算通りだというのか・・・?)
自分が言いたいことだけを全部言い
俺には何も言わせず、始業のベルへとコンボさせる
そんな完封コンボだと言うのか・・・!?
とまあこんな感じで
朝から激しい追及を受けた一日であった
記事のネタを提供してくれるのは良いが
もうちょっと優しく頼むぜ・・・
世界・・・
つうことで
つづく
連休明けの今日・・・
人によっては夏休みなのかも知れないが
俺は普通に出勤していた
今日もつまんねえ一日が始まるぜ・・・
そんなことを思っていた矢先
まさか、この直後にあんなことが起きるとは、このときは予想だにしなかった
「あ!Mさん!おはようございます!」
俺が登場したのを確認するや否や
Aさんが声を掛けてきた
Aさん・・・
ヨドバシカメラのポイントを18万9千円分も貯めているポイント亡者の変な人である
「あ、どうも。はよざいます」
俺も挨拶をする
「三連休、何されたんですか?ワイスピ行くかもって言うてはりましたよね!いつ行ったんですか??」
よく覚えていらっしゃるな・・・
しかし三連休か・・・
最大のコンテンツは言うまでもなく、俺を再び絶望の底へと叩きつけたあの件なのだが
それは言うまい
そもそも、土曜日に元交際相手の女と会う件はAさんにも話していないのだ
そんなことを思いながら
「日曜日に行きましたよ、家族でね」
そう答えた
Aさんはすかさず次弾を装填する
「ほかの日は何されたんです?」
Aさんはニコニコしているが
俺は内心、話が良くない方向へと進みつつあることに懸念を覚えていた
「ええっと、月曜日は台風とか来ていたので、家でおとなしくしていましたよ」
マスク越しでは伝わらないかもしれないが、俺は作り笑いをして答える
だが
「じゃあ・・・土曜日は何をされたんです?」

突然、Aさんの眼光が鋭くなった
「え・・・」
何だこれ
Aさん、もしかして土曜日に俺に何かあったことに・・・
勘付いている・・・!?
「土曜日は、何をされたんですか・・・!!」
更に勢いを増す眼光
その往年の名探偵のような、怪しい光に貫かれながら
俺は考える
・・・
ああ、そうか
三連休にあった出来事を話すときって普通、時系列順に話すよな
それを俺が不自然に月曜日の話をしだしたから、それに勘付いたのか・・・!
俺がそうやって言葉に詰まっている間に
気が付けば、Aさんの向かいの席のよく知らないヤツまで、さり気に俺の方をガン見していた
(お前は関係ないだろ・・・!!)
しかしながら、この瞬時に形成されたフォーメーションの前に
俺は成す術を持たなかった
「ど、土曜日は以前交際していた方と会ってきました・・・かき氷とか食べに」
俺が観念し
そう告げた途端
Aさんの目がカッと見開かれる!!
「かぁ~!Mさんもスミに置けないですね~!!それで、誰が最初に言い出したんですかそれ!?」
顔は笑っているが、目つきは相変わらず鋭い!!
「私です、久しぶりに会ってみないか・・・的な」
でもですね、と俺が続けようとするよりも前に
Aさんが話す
「優し~!それで来てくれるなんて優しい方ですね!」
や、優しい・・・?
まあ確かに、事実だけを集めて考えるのであれば、そう言えるのかも知れないが
どうも俺は腑に落ちなかった
だが、そんな俺をAさんは待ってくれない
「それで!?かき氷は何味を食べたんですか!?」
すかさず
目的のよく分からない質問が来た
「グレープフルーツ味です」
とりあえず答えた
さあ、今度こそ言うぞ
折角会ったにもかかわらず、俺がひどくがっかりしてしまったこと
この話の要はそこなんだから・・・!
そう思い、声を出すために息を吸い込む
が
またもAさんのほうが速い!!!
「それで!?そのあとはどうしたんですか!?」
何でこんなに興味津々なんだろう
そう思いながらも答える
「茶店に行きましたよ」
でもですね、と
言いかけた俺の言葉はまたもさえぎられる
「それは誰が言い出したんですか?!Mさんですか!?」
どうやらずっとAさんのターンのようだ・・・
逃げられない!
「いえ、向こうです。おしゃれな喫茶店があるから行きたいって言ってきて・・・」
あいつはどうせ
スカした茶店でスカした写真を撮り
イン「スカ」グラムでイキりたかっただけである
なのだが
「え、優し!そんな提案までしてくれるんですね!!」
またもAさんは壮大な勘違いをした
俺は訂正したい!
ただちに!
その認識を・・・!!
そうだ
次こそは言うぞ!
Aさんの言葉を遮ってでも・・・!!
決意を新たに俺は口を開こうとする
が!
「~♪」
その刹那
始業のベルが鳴った
「あ、もう始業の時間ですね!それでは、本日もよろしくお願いします~」
先ほどの眼光はどこへやら
Aさんはニコニコ顔に戻っていた
(まさか、全て計算通りだというのか・・・?)
自分が言いたいことだけを全部言い
俺には何も言わせず、始業のベルへとコンボさせる
そんな完封コンボだと言うのか・・・!?
とまあこんな感じで
朝から激しい追及を受けた一日であった
記事のネタを提供してくれるのは良いが
もうちょっと優しく頼むぜ・・・
世界・・・
つうことで
つづく
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