公開結社豪泣部

「Mくん、１時からのミーティング参加して」

午後１２時５８分ごろ・・・

昼休みから戻った俺に課長はそう告げる

昨日怒らせた客との打ち合わせである

どうやら、急遽俺も参加することになったらしい

（あと二分しかないやん！？）

急いで用意を済ませ

俺はズームに参加した

クライアントは人事部の四人

「今後の連絡は全て、Mさまを通じて行わせていただきます！」

あいさつが終わるや否や

昨日、怒りの電話をしてきた人が口火を切った

課長の事実上の戦力外通告である

（俺にあれだけ色々言ってきたくせに・・・自分がこのざまかよ）

そんなことはさておき

ズーム越しからでも分かる、この不穏な空気・・・

まずい感じだなあ

そして実際、俺の予感は的中した

用意した研修の青写真について、課長が説明をするのだが・・・

「このグループワークって何です？二時間もあるんだよなあ・・・３０分とか４０分なら分かるんですけど！？」

『これさ、５０歳の人にやる研修だぜ？２０代３０代じゃないんだよ、って思っちゃうよねえ・・・』

【冒頭のこの部分ですが、これは一般論ですよね？わざわざ研修の時間を取ってまで話す必要があるのか、甚だ疑問です】

〈この研修の効果測定ってどうやってするの？え？人事部がやるの！？どうやってこんなもん、判断するんだよ〉

４人の人事メンバーから代わるがわる激しい指摘を受ける課長

これは最早、打ち合わせというより・・・

打ち合いである



指摘を受けるたびに、そこを修正しますとか、あとで調整して連絡しますとか

色々言っているが

全部ちゃんと把握してるのか・・・？

とりあえず、俺の方でもメモを取っているし

あとでやることリストみたいな形で整理して、送っておくか・・・

そんなこんなで２時間にも及ぶ打ち合いは終わった

さて

俺は課長にやることリストでも作って差し上げるか・・・

そう思っていると、メールが来た

適性検査のトライアルの申し込みである

だが

『管理者権限を調整して頂き、管理者であっても他の方の受信結果を見れなくして欲しいです』

意味不明な文言が書かれていた

んなもん、お前が見ないように気を付けたらいいだけだろ・・・

それに、管理者権限についてそんな設定はできない

好き勝手なことばっか言いやがって・・・

しかしどうしたものか

管理者アカウントのログインIDとかについて、通知しなければいいのか？

それくらいしか方法が思い浮かばない

一応、課長に確認しておくか

そう思い、俺の考えを述べると・・・

「それくらい、自分で考えて調整してよ」

いやいやいや！？

今さっき、俺の考え言ったよな？！

それで良いのかどうかを今確認してるんだよ？

最早、言いがかり付けてるだけだろこいつ・・・！！

明鏡止水の俺の心を乱すとは、大したものだ

もういい

お前にさっきの打ち合わせの内容から作った、やることリストなんて作らん！！

別に指示されたわけでもない

俺の善意である

だが、お前が俺にそんな扱いをするのであれば話は別である

太客からも見放され・・・

俺からもそうされるが良い！！

・・・

ちなみに、結局管理者権限については俺のアイディアが採用されることになった

俺の考えで合ってるのなら、最初からそう言えよ・・・

そんな感じで連休前の今日は終わるのであった

つづく