世界の意思
俺という人間は・・・
どうしようもなく愛されているらしい
女から?
否
むしろそうであって欲しいと願うばかりだが・・・
俺が愛されているのはそう
ネタの神様からである・・・!!
今日はパーソナルカラーの診断に行ってきた
パーソナルカラー・・・
そいつに最も似合う色を、色彩計の資格とかを持ったやつが選んでくれる・・・というサービスだ
俺はもっと女から愛されたいし
もっともっとファックがしたい
となれば、やはり自分に似合う色を知り、服装に役立てるのが手っ取り早いだろう
という発想からのものである
ちなみに診断料は60分1万円!
最早風俗である
普通に高いが
俺のピッパラの更なる飛躍の礎になることと
記事のネタが手に入ると思えば、妥当な額である
つうことで会社終わりに、河原町某所にあるビルへとやってきた
だが
予約のメールに記載された住所は普通にマンションの一室で
何だかメンズエステのときを彷彿とさせるものであった
(めっちゃいかがわしいな・・・)
エレベーターに乗りながら、俺は在りし日の悲劇を思い出していた
中国人BBAにマッサージされるなど・・・今思い出しても怖気が走る
そういえば、昨日予約の日時と担当者を変えてくれとかいきなりメール来たし
考えれば考えるほど、いかがわしいことばかりだ
俺は生きて帰れるのか・・・?
そう思いながら、5階に着いた俺はエレベーターから降りる
すると
「あの・・・もしかしてMさんですか・・・?」
何故だか、やたらと困った様子の女に声を掛けられた
パーソナルカラー診断の人だろうか
しかし
美人である
出会い系でこいつとマッチングできたら、その日はテンションMAXだろうな・・・
しゃぶって欲しい
そんなことを考えながら、
「ああ、はい。そうですけど・・・」
聞かれたことに平静を装いながら答える
「あの、大変申し訳ございません。今、オーナーと連絡が取れなくて、部屋の中に入れないんです・・・!!」
そういって、頭を思いっきり下げられる
「・・・? 」
何のことだ?
首をかしげる俺に女から、ことの顛末について説明が入る
「ここの一室でパーソナルカラーの診断をしているのですが、そのカギを持っているオーナーと連絡が取れないんです・・・。
なので、本当に申し訳ございませんが、入ることができないんです・・・。普段はこんなこと、絶対にないんですが・・・。」
おおまじか
まあまあなアクシデントである
が、俺は意外と何も感じなかった
修羅場をそれなりにくぐってきたからだろうか
「ああ、そうですか。まあ、あるあるですね・・・肝心な時に電話に出ないとか、そういうの」
俺が笑いながらそういうと、女は驚いたらしい
「すごくお優しい方ですね!!ありがとうございます!」
ところで・・・と
女がその次に、口に出すセリフに俺は度肝を抜かれることになる
「オーナーと連絡が取れるまで、ここでずっとこうしているわけにもいかないので、お茶での飲みに行きませんか?」
(!?!?!?!?!?!!?)
まじ!?
このお姉さんと、俺、今から・・・
お茶できんの!?
え、デートやん!?
唐突に始まったエロゲー的展開
おいおいおい・・・!
全くもって、世界の意思というものは度し難い
女から愛されない分、ネタの神様からはどうあがいても愛される仕様なのか!?
それがお前の、世界の意思なのか!?
面白過ぎるだろ・・・!!
「いかがでしょうか・・・?」
衝撃のあまり、少しの間フリーズしていた俺の様子を確かめるように女が聞いてくる
そんなもん
答えはもちろん・・・!
「ぜひ!行きましょう!!」
つうことで
つづく
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