カウンター
キラーパスを食らった時の対処法

(ファック、ファック、ファック・・・以下略)
どういうわけか、何を話したらいいのか全くもって分からない
ついこの間まで、女と日常的にデートし、ファックしていたのというのに
よく知らない女というだけで、こうも緊張するのか俺!?
多少は女というものに慣れたと思っていたが・・・
とんだ勘違いだったようだ
こんなんで大丈夫かよ・・・
なんて考えながら、女と歩く
そうして、予約していた錦市場のあたりにある飲み屋に来た
初めて入る店である
女受けすると良いのだが・・・
祈るように目を閉じ
ドアを開けた
・・・
普通の店だな
このご時世なのか、店内は誰もおらず、貸し切り状態
カウンターかテーブル、どちらにしますか?と聞かれたので迷わずカウンター席を選んだ
カウンター席は鉄則である
コロナだから、対面を避ける・・・というわけではない
いやそれもあるが、一番の目的は話しやすさ!
対面というのは心理学的には対立の構図となり、お互いにあまりリラックスすることができない!
らしい
というわけで、初めてのデートは絶対にカウンター席に座ることにしている
さて
とはいえ
やはり8歳も年下の女と初めて会うのは緊張する
故に俺は酒の力を借りることにした
うまいのかまずいのか分からないような味のクラフトビールを飲む
女と当たり障りのない話をしながら・・・
前の交際相手はどうして知り合ったのか・・・とかそんな話をした
うまくいっているのか、行ってないのかよく分からない
まあ初デートなんて得てしてこんなものである
大体は盛り上がらない
だが、そんな微妙な空気の流れる俺と女に
カウンター越しから、とんでもない奇襲が襲ってきた
言葉の主は店主のおっさん
さっきから、俺や女の会話に入ってきていい感じにしてくれている
正直、俺一人じゃこの場を持たせるのは不可能だ
このおっさんの存在はまじででかい
そんなおっさんだったが・・・
この後にする発言で、俺を時空のゆがみへと追いやることになる
「二人は付き合ってるんだよね?君は彼氏・・・やんね?」
うおおおお!!?
正しくキラーパスである
この初デートという何とも言えない関係を
あえてここで言語化しようというのか!!
時空がゆがむかと思うくらい、俺は混乱する
「・・・」
俺と女で顔を見合わせる
やばい
なんて返せばいいんだこれ
違いますって即答するのもまずいし
だからといって、そうですとも言えない
そもそも、女は俺のことどう思ってるの・・・!?
対処法が分からない
答えに窮す
そうして、永遠かと思われるような一瞬のあと
女の方が先に口を開いた
「まだです!これからです!」
あ・・・
まだですってことは、これから先はあるんや
なんか脈ありっぽいなこれ
安堵する俺
女からは好意的に受け止められているようだ
「えへへ・・・」
女は俺を見て笑っている
嗚呼
世界は再び俺を赦そうとしているのか・・・?
それとも、これもまた更なる淘汰の序章に過ぎないのか!?
世界の
神の
淘汰の野郎の
真意が分からない
つうことで
つづく
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