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新入社員仮配属
大学を出て自動車販売員になるやつは全てバカである
が
そのバカもおよそ2つの種類に分類することができる
つまり…
所謂「車バカ」
車が好きで好きで入ってくるやつ
そしてもう一つは
「ただのバカ」
である
一体何が哀しくて自動車販売員などになるのか
入りたくない理由は星の数ほどあるが
入る理由など万に一つもない
さて…

タイトルの通り、今日は新入社員の仮配属
研修の一環として店頭に配置される日だ
というわけで…
「本日はよろしくお願いします!」
バカが来ていた
リクルートスーツに身を包み、黒髪にオカッパのような髪型をしたバカである
女のバカ…か…
ということは…
恐らくは「ただのバカ」タイプだろう
車バカには見えない
が
万が一ということもある
俺の仮説が正しいかどうか、確かめてみよう
「君はどうしてこの会社に入った、いや入ってしまったのかな」
バカは考える
「ええっと…」
考える、というより言い淀んでいる方が近いな
何故だ?
嗚呼、そうか
表向きの志望理由を考えているんだな
「カーライフアドバイザーとして、お客さまのお役に立ちたいからです」
とかきっとそんなことを言おうとしてるに違いない
下らん…
いや、いきなり本音を話す方がおかしいか
だったら…
「俺はここしか受からなかったから入ったんだ、まあ俺はメーカー出向組だから、君とは少し事情が違うねどね」
先制攻撃を仕掛ける
俺が本音を言うことで、こいつもそうするだろうと思ったからだ
こうした駆け引きも皮肉なことに自動車販売の仕事を通じて培ったものだがな…
「私は…」
「大学のキャリアセンターでオススメされたからです」
来た!
本音っぽい回答!!
「というと?」
笑いながら、いや、
嗤いながら畳み掛ける俺
「ホントは違う業界行きたかったんですけど、志望以外にも色んな業界や会社を見てみなさいって言われて…」
そうかそうか!
通っていたFラン大のクソキャリセンのクソアドバイザーの言いなりで入ってきたのか!!
いいぞいいぞ!
俺の仮説が証明されていく気がするぜ!!
さあさあ
聞くぞ
聞いてやる…
お前が!
どこのバカ大学出なのかをな!!
「大学…そういえばどこ通ったん?」
神戸学院大学か?
大手前大学か?
武庫川女子大学か?
しかし…
次の瞬間、俺の思考はフリーズすることとなる
「神戸ショーインジョシガクイン大学です」
は????
何だ今のは??
早口言葉か何かか??
「神戸…ジョイン…?」
ジョインといえば女陰である
しかしながらいくらFランク大学とはいえ、そんな名前の大学などあるのだろうか
バカに聞く
「ショーインジョシガクイン大学です」
…
如何せん、敬虔なる学歴厨であるこの俺は
Fランク大学の名前を発音することがいささか難しい
普段しないような口の動かし方を求められるからだ
取り敢えず、すぐに検索してみる
あった
神戸松蔭女子学院大学…
何だこれ…
こんな大学があったのか…!!
ていうか字面だけなら女陰と大差ないではないか!!
「すごそうな大学だね…」
呆気に取られる俺
本来であれば、俺の仮説が当たったことに喜ぶところだ
このバカがやはりバカであるという、俺の仮説が!
だが…
俺は今までこの耳に掠ったことさえ無いような大学名を聞き…
喜ぶどころか、かなり困惑している!!
試合に勝って、勝負に負けたような感覚だ
と、いうわけで
バカ相手に事実上の敗北を喫した俺は
自身の未熟さを改めて痛感し、深く反省したのであった
つづく
が
そのバカもおよそ2つの種類に分類することができる
つまり…
所謂「車バカ」
車が好きで好きで入ってくるやつ
そしてもう一つは
「ただのバカ」
である
一体何が哀しくて自動車販売員などになるのか
入りたくない理由は星の数ほどあるが
入る理由など万に一つもない
さて…
タイトルの通り、今日は新入社員の仮配属
研修の一環として店頭に配置される日だ
というわけで…
「本日はよろしくお願いします!」
バカが来ていた
リクルートスーツに身を包み、黒髪にオカッパのような髪型をしたバカである
女のバカ…か…
ということは…
恐らくは「ただのバカ」タイプだろう
車バカには見えない
が
万が一ということもある
俺の仮説が正しいかどうか、確かめてみよう
「君はどうしてこの会社に入った、いや入ってしまったのかな」
バカは考える
「ええっと…」
考える、というより言い淀んでいる方が近いな
何故だ?
嗚呼、そうか
表向きの志望理由を考えているんだな
「カーライフアドバイザーとして、お客さまのお役に立ちたいからです」
とかきっとそんなことを言おうとしてるに違いない
下らん…
いや、いきなり本音を話す方がおかしいか
だったら…
「俺はここしか受からなかったから入ったんだ、まあ俺はメーカー出向組だから、君とは少し事情が違うねどね」
先制攻撃を仕掛ける
俺が本音を言うことで、こいつもそうするだろうと思ったからだ
こうした駆け引きも皮肉なことに自動車販売の仕事を通じて培ったものだがな…
「私は…」
「大学のキャリアセンターでオススメされたからです」
来た!
本音っぽい回答!!
「というと?」
笑いながら、いや、
嗤いながら畳み掛ける俺
「ホントは違う業界行きたかったんですけど、志望以外にも色んな業界や会社を見てみなさいって言われて…」
そうかそうか!
通っていたFラン大のクソキャリセンのクソアドバイザーの言いなりで入ってきたのか!!
いいぞいいぞ!
俺の仮説が証明されていく気がするぜ!!
さあさあ
聞くぞ
聞いてやる…
お前が!
どこのバカ大学出なのかをな!!
「大学…そういえばどこ通ったん?」
神戸学院大学か?
大手前大学か?
武庫川女子大学か?
しかし…
次の瞬間、俺の思考はフリーズすることとなる
「神戸ショーインジョシガクイン大学です」
は????
何だ今のは??
早口言葉か何かか??
「神戸…ジョイン…?」
ジョインといえば女陰である
しかしながらいくらFランク大学とはいえ、そんな名前の大学などあるのだろうか
バカに聞く
「ショーインジョシガクイン大学です」
…
如何せん、敬虔なる学歴厨であるこの俺は
Fランク大学の名前を発音することがいささか難しい
普段しないような口の動かし方を求められるからだ
取り敢えず、すぐに検索してみる
あった
神戸松蔭女子学院大学…
何だこれ…
こんな大学があったのか…!!
ていうか字面だけなら女陰と大差ないではないか!!
「すごそうな大学だね…」
呆気に取られる俺
本来であれば、俺の仮説が当たったことに喜ぶところだ
このバカがやはりバカであるという、俺の仮説が!
だが…
俺は今までこの耳に掠ったことさえ無いような大学名を聞き…
喜ぶどころか、かなり困惑している!!
試合に勝って、勝負に負けたような感覚だ
と、いうわけで
バカ相手に事実上の敗北を喫した俺は
自身の未熟さを改めて痛感し、深く反省したのであった
つづく
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