公開結社豪泣部

水曜日は同期の女にみんなで飲みに行こう！と誘われた

誘われること自体は喜ばしいことである

俺に需要がある、ということなのだから

実際、その女は

「Ｓ君は今回、敢えて誘わなかったよ。理由はまあ・・・分かるよね？」

そんなことを言っていた

Ｓ君、悪いやつではないんだがな

とはいえ、この俺よりも女受けが悪いって一体、どういうことなんだ・・・

しかし、水曜日はマスターとデッドプールに行く約束をしていた

おいおい

どうしようか

・・・

ちなみにだが

今までこの手の寄り合いからは距離を置いてきた

興味が無いからだ

会社の人間、というものに

全くと言っていいほど！！

だが

しかし

そのせいか、社会性社交性に欠ける問題児、のような扱いを最近受けつつある

そう

俺が一匹オオカミといえば聞こえはいいが、あぶれているような立ち位置にいるせいだ



研修の時も可能な限り、隣に人がいない席を選んでいた

思えば、そういうところから俺の問題児としてのイメージ像が形作られてきたのかも知れない

まずいな

このまま「Ｍ君は誘ってもいつも来ない」的な噂が流れてしまうと・・・！

兎にも角にも、特に女というものは噂話が好きである

俺は会社では誰かの悪口と噂話だけは絶対にしないと肝に銘じているが

如何せん、俺以外の人間は悪口も噂もやりたい放題である

俺の好ましくない話が出回ってしまうことは可能な限り避けたい

ということで俺はマスターとの約束をキャンセルし、飲み会に行くことに

無論、飲み会でも基本は大人しくしている

空気になってしまわない程度に振る舞う

てな感じで飲み会は順調に経過し・・・

デザートをみんなで注文するステージへと突入した

嗚呼

イイ感じだ

このまま、俺にスポットライトが当たらないまま、終わってくれ・・・

なんて

思っていた矢先！

一番来てほしくない類の話題が俺に飛んできた

「Ｍ君って最後に付き合ってたのいつ！？」

うあー

正直、出会い系で釣った女と遊んだことはあるが、普通の男女交際というものはほど経験が無い

とはいえ、こんなことを言おうものなら、この噂好きの女どもに瞬時に広められてしまうだろう

とても不名誉なことだ

うう

どうしたものか・・・

つうことでつづく