公開結社豪泣部

月曜日

俺は研修が終わった後、店長から営業所に帰るように言われた

おいおい

研修の後は直帰が基本だろ

なんて思いながら俺が営業所に向かうと、何やら不穏な空気

店長と某スタッフが何やら深刻そうな顔で作戦会議を開いている

・・・

それとなく聞き耳を立てる

そうすると・・・

「今回のキャンセル分はＭくんが受注上げてるやつとすり替えよう。そうするしかないわ・・・」

店長が何だかあまりよろしくない単語を発しているのが聞こえた

すり替える・・・？

しかも俺の受注と・・・！？

まずいな

猛烈に嫌な予感がする

そして

俺の嫌な予感は的中する

「Ｍくん、今から先輩のＹくんと一緒にお客さんのところに行ってきなさい！今から１０分以内に支度して出るように！ほら早く早く！！！！」

時刻は夜７時４５分

客の家に今から行くのかよ・・・！？

ミッションは簡単

来月受注を上げることになっていた話を今月に前倒しにする、という確認をするだけの話

何故そんなことをするのか

今は分からない

だが、エマージェンシーなのは店長の顔つきから分かった

そもそも、こんなのは客と電話すれば、それで片付くような要件である

が

いかんせん、そのクソ野郎が電話にでやがらねえ



だから、客の家に行って今すぐに客と話を付けてこなくてはならない

マジで鬱陶しい

電話に出ないのは最早罪である

俺はイラ立ちを抑えながら、先輩の車に乗って客の家へと向かった

さて

道中の車で何があったのか、恐る恐る聞いてみようではないか

つづく