カウンター
部長

「M!お前さっきのお客さんにちゃんと言うたか!?」
部長からマジなトーンで声を掛けられ、ビビる俺
ああ
何て言われるんだろう
ノルマが達成できていないとこの部長様からよく詰められる
正直って怖いし、苦手である
悪い妄想が爆発的に膨らみ、不安でいっぱいになる
俺の親戚に車買いそうなやつはいないか!?とか
自動車保険うちで入らせろよ!
とか言われるんだろうか
ううう
だが
部長の口から出たのは予想外の言葉だった
「その眼鏡が伊達メガネやってことをな!!ちゃんと言うたか!?」
!?
そうか
こないだ部長に俺の伊達メガネがバレたんだっけ
そのネタをまだ引きずっているのか!!
しかし何と返したものか
俺は少し考えたのち
「はい」
こう答えた
リアクションに困ったときは取り合えず、はいと答えることにしている
文脈なんて関係ない
するとすかさず
店長から指摘
「Mくん、何でもかんでもはいって答えるのはやめなさい」
部長からの間髪入れずに指摘される
「ほんまかお前!?度が入ってへんて説明したか!?ちゃんとこれからはあれやぞ!お客さんに伊達メガネですっていう前に俺に一報入れろよ!?」
相変わらずよー分からん扱いを受けるな俺
いつか、辞めたくて仕方がないこの会社でのこんなやり取りでさえ懐かしく思える日が来るのだろうか
なんて思った瞬間でした
つづく
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