公開結社豪泣部

「何でうちの車って、あんなにだっせーんだろ」

かつて、俺がムショにいたころ

上智のやつに聞いてみた

彼なら、この漠然とした問いにうまく答えられると思ったからだ

そして彼は、俺の期待通りの答えを言ってくれた

「そんなの決まってるよ。うちの車だからだよｗｗｗｗ」

俺「！！！！」

確かに！

俺は雷で撃たれたかのような衝撃を伴うほどの感覚を覚えた

それほどまでに、彼の答えがクリティカルだったからだ

上智は続ける

「例えばさ、フェラーリにうちのエンブレムが付いてててみ？どーなるよ？」

俺は即答する

考えるよりも早く

脊髄反射で答える

「だっせーｗｗｗｗｗｗ超だっせーよそれｗｗｗｗ死んでも乗りたくねえわｗｗｗ」

上智「だろ？」

そういって、上智と二人で爆笑していたあの日々から幾星霜・・・

俺は

その超ダサい車を買うことにした

非常に不本意ではあるが

俺が今まで散々ダサいダサいと馬鹿にしてきた車を

買う

当然

愛着とか

楽しみだとか

そんなものを一切感じない

車を買うというのに、こんなにも心が踊らない人間が一体どこにいようか

いやいない

回転ずしで好きなネタが流れてきた時の方が、むしろテンションが高い

ああ

あの会社を辞めたら、あの車を音速で売って

８６とか



シビックとか



こんなのでイキるんだ！

その日が待ち遠しい

つーことで

つづく！