カウンター
俺に似合うコンドームの色
しかし
何度考えても面白いな今のシチュエーション!
女と並んで街を歩きながら、俺は笑い出しそうになるのを抑えるのに必死だった
一体、誰がこんな展開を予想したであろうか
やればできるじゃないか!現実(リアル)!
今日のお前、かなり面白いぞ!!
最寄りのドトールまでの道中、女はいろんなことを聞いてきた
「Mさん、確か93年生まれですよね?私もです!あ、予約の時の生年月日に書いてあったんです!」
え
まじか!?
俺と同じ27歳・・・
出会い系であれば、射程圏外
妹よりも年下でないと興奮しない、とか言ってスルーする歳だが
意外とアリである
普通にさっき、しゃぶって欲しいって思ったくらいだもんな
むしろ同い年ということで、親しみさえ覚える
世界とは、意外と広いらしい
「じゃあ、私と同じでアラサーを順調に極めていったはるんですね」
俺が誕生日が近づくにつれ、毎年覚える絶望を口にすると
「そうなんです!友達とかもどんどん結婚していって・・・びっくりですよね。月日の流れが早すぎますよ・・・。」
女も絶望を吐いていた
まあ、女の場合は余計につらいのかもな
敬虔なるポリコレらしからぬ感想を俺は抱いた
「ところで、どうしてパーソナルカラー診断を受けようと思ったんですか?女性は多いんですが、男性の方って珍しいので・・・」
案の定というか
やはりそこが気になったか!
理由はもちろん
世界から愛される俺に、
女から愛されるピッパラに
そして俺から愛される俺になるためだ
・・・
なんて言えるはずもなく
「以前、交際していた恋人からパーソナルカラー診断の話を聞いたことがあって、それで気になって来てみたんです」
嘘ではない
ただ、一番手の理由ではないというだけ
「ああ、そうなんですね!以前もそういう方いらっしゃいました・・・!」
俺の説明で納得したらしい
うまく誤魔化せたようだ
そうこうしている内にドトールに着いた
「ここは私がお出しします・・・!」
女が力強く言うので、奢られることになった
これも地味にレア体験だな・・・
「ちなみにそれ、経費で落ちるんですか?」
貰ったレシートを丁寧に折り畳んでいる様子から、俺はそう推測した
あとでオーナーとやらに請求するのだろうか?
「いえ、こんなものは経費では落ちませんよ・・・」
目を固く閉ざしながらそう言われてしまった
まじかよ
何だか気の毒である
だが、この女の置かれている状況からすると、俺が金を出したところで受け取らないであろう
さて・・・
女と話をしながら30分あまりが過ぎたころ
ようやく、オーナーから折り返しの電話が来た
嗚呼
来てしまったか
電話なんて、もうずっと鳴らなくていいのに!
女とオーナーが何かを話し
しばらくすると、女が俺に携帯を差し出した
「オーナーがMさんに直接お詫び申し上げたいそうです」
別にお詫びなんて要らないんだが・・・
そう思いながらも、電話を取る
如何にもな感じのおはの声が響いた
「この度は、大っ変、申し訳ございませんでした・・・!何と言ってお詫びをして良いのやら・・・」
いやいや、むしろ俺はお礼を言いたいくらいだよ
否、
電話なんて何で掛けてきたんだ!!
俺の人生史上最高に謝られているが
こういうのはあまり落ち着かない
「ああ、いえ・・・大丈夫ですから・・・それより、ご無事なようで何よりですね。
何か、アクシデントでもあったのではないかと思ってましたから」
俺がそういうと
「まあ!なんてお優しい方・・・!!」
オーナーの好感度が上がってしまった
俺は優しくなんてないし!
そもそもお前の好感度なんて要らん!!
つうことで、パーソナルカラー診断の日時は再設定となった
「次回・・・なんですが7月5日はどうですか?」
この人が空いてる日程がその日になるらしい
ちょっと遠いけど、まあいいか
この女の都合に合わせなくては、意味がない!
次行ったとき、しゃぶってくれる感じにならねえかなあ・・・
俺に似合うコンドームの色も調べて、試させてくれないだろうか
「今日はこうして一緒にお話しすることができて、むしろとても楽しかったです!」
女との別れ際、俺は珍しく笑った
嗤わずに笑う、なんてのは随分と久しぶりな気がする
つうことで
つづく
何度考えても面白いな今のシチュエーション!
女と並んで街を歩きながら、俺は笑い出しそうになるのを抑えるのに必死だった
一体、誰がこんな展開を予想したであろうか
やればできるじゃないか!現実(リアル)!
今日のお前、かなり面白いぞ!!
最寄りのドトールまでの道中、女はいろんなことを聞いてきた
「Mさん、確か93年生まれですよね?私もです!あ、予約の時の生年月日に書いてあったんです!」
え
まじか!?
俺と同じ27歳・・・

出会い系であれば、射程圏外
妹よりも年下でないと興奮しない、とか言ってスルーする歳だが
意外とアリである
普通にさっき、しゃぶって欲しいって思ったくらいだもんな
むしろ同い年ということで、親しみさえ覚える
世界とは、意外と広いらしい
「じゃあ、私と同じでアラサーを順調に極めていったはるんですね」
俺が誕生日が近づくにつれ、毎年覚える絶望を口にすると
「そうなんです!友達とかもどんどん結婚していって・・・びっくりですよね。月日の流れが早すぎますよ・・・。」
女も絶望を吐いていた
まあ、女の場合は余計につらいのかもな
敬虔なるポリコレらしからぬ感想を俺は抱いた
「ところで、どうしてパーソナルカラー診断を受けようと思ったんですか?女性は多いんですが、男性の方って珍しいので・・・」
案の定というか
やはりそこが気になったか!
理由はもちろん
世界から愛される俺に、
女から愛されるピッパラに
そして俺から愛される俺になるためだ
・・・
なんて言えるはずもなく
「以前、交際していた恋人からパーソナルカラー診断の話を聞いたことがあって、それで気になって来てみたんです」
嘘ではない
ただ、一番手の理由ではないというだけ
「ああ、そうなんですね!以前もそういう方いらっしゃいました・・・!」
俺の説明で納得したらしい
うまく誤魔化せたようだ
そうこうしている内にドトールに着いた
「ここは私がお出しします・・・!」
女が力強く言うので、奢られることになった
これも地味にレア体験だな・・・
「ちなみにそれ、経費で落ちるんですか?」
貰ったレシートを丁寧に折り畳んでいる様子から、俺はそう推測した
あとでオーナーとやらに請求するのだろうか?
「いえ、こんなものは経費では落ちませんよ・・・」
目を固く閉ざしながらそう言われてしまった
まじかよ
何だか気の毒である
だが、この女の置かれている状況からすると、俺が金を出したところで受け取らないであろう
さて・・・
女と話をしながら30分あまりが過ぎたころ
ようやく、オーナーから折り返しの電話が来た
嗚呼
来てしまったか
電話なんて、もうずっと鳴らなくていいのに!
女とオーナーが何かを話し
しばらくすると、女が俺に携帯を差し出した
「オーナーがMさんに直接お詫び申し上げたいそうです」
別にお詫びなんて要らないんだが・・・
そう思いながらも、電話を取る
如何にもな感じのおはの声が響いた
「この度は、大っ変、申し訳ございませんでした・・・!何と言ってお詫びをして良いのやら・・・」
いやいや、むしろ俺はお礼を言いたいくらいだよ
否、
電話なんて何で掛けてきたんだ!!
俺の人生史上最高に謝られているが
こういうのはあまり落ち着かない
「ああ、いえ・・・大丈夫ですから・・・それより、ご無事なようで何よりですね。
何か、アクシデントでもあったのではないかと思ってましたから」
俺がそういうと
「まあ!なんてお優しい方・・・!!」
オーナーの好感度が上がってしまった
俺は優しくなんてないし!
そもそもお前の好感度なんて要らん!!
つうことで、パーソナルカラー診断の日時は再設定となった
「次回・・・なんですが7月5日はどうですか?」
この人が空いてる日程がその日になるらしい
ちょっと遠いけど、まあいいか
この女の都合に合わせなくては、意味がない!
次行ったとき、しゃぶってくれる感じにならねえかなあ・・・
俺に似合うコンドームの色も調べて、試させてくれないだろうか
「今日はこうして一緒にお話しすることができて、むしろとても楽しかったです!」
女との別れ際、俺は珍しく笑った
嗤わずに笑う、なんてのは随分と久しぶりな気がする
つうことで
つづく
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